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小豆島カメラ10周年写真展イベントを終えて

【わたしのまちとカメラ Vol.037 小豆島カメラ#015】

みなさん、こんにちは!
OM SYSTEM PLAZA Creative Wallで、2024年1月4日〜15日まで開催した小豆島カメラ10周年の写真展、沢山の方々に支えられ、無事に終えることができました。
13日は「写真によるまちづくり 10年」トークショー、13日・14日はポップアップマルシェ小豆島を開催しました。
今回は、そのイベントレポートと、出演した小豆島カメラメンバーの今の気持ちをお伝えしたいと思います。


「写真によるまちづくり 10年」トークショーには、モデレーターとして写真家のMOTOKOさん、ゲストで奈良県の生駒市から、生駒市広報広聴課の村田光弘さんと、「いこまち宣伝部」卒業生の中村京子さん、そして私たち小豆島カメラメンバーが出演しました。

撮影:田中博

はじめに、生駒市と小豆島を紹介。高齢者が多く、年々人口が減少している小豆島に住む私たちから見ると、大阪のベッドタウンである生駒市は、都会で、人口減少問題とは関係のないイメージを持っていましたが、時代の変化と共に、今となっては、都会でも地方でも、同じ問題を抱えているようです。

瀬戸内海で2番目に大きな島
特産物は醤油や素麺、オリーブ、瀬戸内海の新鮮な魚介類、みかんやレモンなどの柑橘。
小豆島は食文化が豊か。
大阪のベットタウン生駒市は、生駒山や矢田丘陵に囲まれた緑豊かな環境


民間で活動している私たちと、行政で活動されてるいこまち宣伝部ですが、スタートした時期も同じ頃で、写真を通して地域の魅力を発信し、観光や移住に繋げたいという同じ目的を持って活動してきました。
発信は、主にFacebookやインスタグラムなどSNSを利用しています。
日常の何気ない風景やその地域に暮らす人にスポットを当てることにより、その地域での暮らしがよりイメージできるようになり、移住へと繋がりやすくなりました。


撮影:田中博


活動初期と現在で変わったこと

私たち小豆島カメラは7人、10年間同じメンバーで活動してきました。
「見たい」「食べたい」「会いたい」をテーマに、SNSに写真を投稿する他、写真展を開催したり、小豆島での暮らし体験ツアーなどを企画し、風景を撮るだけではなく、醤油蔵やオリーブ茶畑に行ったり、島の食材を使ってみんなで料理をしたりし、日常の小豆島の魅力を伝えてきました。

小豆島で暮らす7人の女性で結成。2014年より活動スタート。
「見たい、食べたい、会いたい」をテーマに、 四季折々の島の風景や、おいしい食べ物、
人との出会いなど、写真を通して小豆島の魅力を発信。


次第に、SNSのフォロワー数も増え、仕事の依頼を頂くようになりました。
島への移住を考えている方から相談を受けることもあったり、私たちの写真がきっかけで移住された方もいらっしゃたり、少しずつ思いが伝わってきていることを実感しています。
最近は、島の人からも、「あの写真の場所どこ?」と聞かれることが多くなりました。
私たちの写真を通して、小豆島の魅力を再発見し、島のことをもっともっと好きになってもらえたら嬉しいです!


一方、いこまち宣伝部は、市公式のSNS「グッドサイクルいこま」で発信する市民PRチームとして2015年にスタートし、毎年メンバーを募集し、1年ごとにメンバーが入れ替わっています。
これまで100人以上が参加して、記事の投稿は1000以上。
いこまち宣伝部の活動は2022年度グッドデザイン賞も受賞されています。
最近は30代〜40代の転入が多く、定住される方も多いとのこと。
緑豊かな環境で、住み続けたい街ランキング上位にもなっています。
グッドサイクルいこまの投稿は、人のあたたかさが伝わり、その人に会いに行きたくなります。
地域との繋がりを大切にし、信頼関係を築いてこられたからこそ、撮れる写真だと思いました。

2015年にスタート。
これまでに100人以上が参加し、1,000本以上の記事を投稿。
生駒市公式Facebookやインスタグラム「グッドサイクルいこま」で
生駒市の魅力を発信する市民PRチーム。


活動に一眼カメラを使うこと

結成当初、実はメンバーのほとんどが、一眼レフカメラを使っていました。
OM SYSTEM(当時OLYMPUS)さんより貸していただいたミラーレス一眼を初めて使い、コンパクトさやデザインの可愛さ、POPな発色に心を躍らせたことを覚えています。
コンパクトで気軽に持ち歩けることで、身構えて写真を撮りに行くというより、日常の撮りたい瞬間をいつでも撮れるようにと、常にカメラを持ち歩くようになりました。
 
結成当初、カメラに付属の黒いカメラストラップを付けて撮ったプロフィール写真を見て、香川県のクリエイター「FURIKAKE」さんが、ストラップをプレゼントしてくれました。
カラフルな色合いで、ストラップもファッションの一部になりました。
写真を撮り続けるうちに、他のレンズも欲しくなり、1本、2本と増えていき、今はメンバー全員、自前のカメラとレンズを複数所有しています。
撮影に応じて、必要なレンズをメンバー間で貸し借りすることもあります。

カラフルな「FURIKAKE」ストラップ


写真による地域発信を続けること

小豆島カメラの結成は、写真家MOTOKOさんより、「これからは地域クリエイターの時代。この島でクリエイターの地産地消を目指したい」と、ローカルフォトの活動の話をいただいたのがきっかけです。
ローカルフォトとは、「写真でまちを元気に!」をスローガンに、地域の人々がその土地の暮らしや文化を写真に撮ってSNS等で発信し、観光や移住につなげる住民主導の活動のこと。
 
以前は、マスメディアを通して、コマーシャルや広告写真などで、都市在住のカメラマンなど、限られた人がクリエイターとして活躍していた時代ですが、写真による地域発信の形態が年々変わりつつある現在、ローカルフォト活動が全国各地に広がり、その地域に暮らす方々がSNSを通して発信でき、誰でもクリエイターになれる時代になってきました。
同じ目的を持って、写真を通して活動する仲間と、全国に繋がりができるということ、とても嬉しく、良い刺激にもなります。

ポップアップマルシェ

ポップアップマルシェでは、普段私たちが使っている食品や調味料などを販売しました。
本当に美味しい!と自信を持ってお勧めできるので、営業をしているつもりではないのですが、ついついアピールしてしまいました。
お勧めの食べ方とか、どう作られているのかなど、トークが熱くなり、私たちは小豆島愛がすごいと気づかされました。


写真によるまちづくり次の10年

写真家MOTOKOさんは、写真によるまちづくり次の10年の目標は、台湾進出と宣言されていました。
突然の宣言に、会場内が驚いた様子でしたが、思い返すと、10年前の小豆島カメラ結成当初、素人の私たちにいきなり飛び込んできた写真展企画。本当に私たちにできるのか!?と驚いた記憶があります。
今となっては、単に、写真を選んで展示するだけではなく、もっと先を目指して取り組みたいという姿勢ができてきたと思います。
可能性は無限ですね!
今後も、チャレンジ精神を持ち続けながら、活動していきたいと思います。

撮影:田中博


小豆島カメラメンバーの思い

古川絵里子
OM SYSTEM  PLAZAに在廊した2日間、今まで小豆島カメラのツアーに参加してくださった方や、小豆島出身の方、お世話になっている企業の方、これから島に移住してくる方、メンバーの友人など、たくさんの人にお会いすることができ、10年間活動を続けてきたからこその出会いに感謝の気持ちでいっぱいになりました。
トークショーでは生駒市で活動している「いこまち宣伝部」と小豆島カメラの共通点や違いを話してみることで、新しい発見もあり、これからの活動が楽しみになりました。

牧浦 知子
コロナ禍を経て5年ぶりの東京での写真展。小豆島カメラメンバーでのイベント参加も本当に久しぶりで、誰かに会うことや話すことがこんなにも嬉しくて心があたたかくなる事なんだと改めて感じれた時間でした。この数年は止まっていたように思えた日々の中でも、発信を続けてきた事で変わらずに見守ってくれている方々との繋がりがあることを実感しました!本当にありがたすぎてジーンときました。涙
様々な地域で写真の力を通して発信をしている方々に会うことができ、少しの時間でしたがお話もできました。お会いする事でとても刺激になりました!次は私たちもどこかの地域へ足を運び吸収してみたいなと感じました。これからも皆で胸がワクワクするような活動を続けて行きたいと思います。

三村 ひかり
10代の頃から写真を撮ることが好きで、思い返せばいつもカメラがそばにあるように思います。いつか写真に関わる仕事をしたいなぁと思っていましたが、今の私は「小豆島カメラ」という仲間とともに写真を撮り、写真展を開催させていただき、同じように活動する他の地域の人たちと写真についての話をする機会に恵まれています。とても素晴らしい時間でした。
今回の写真展&トークイベントを通して、「小豆島カメラ」の写真をいつも見てくださっている方、応援してくれる方にお会いすることができて、とても心温かくなりました。気にかけてくれている人たちがいる!それはとても励みになります。
「小豆島での暮らし」と「カメラのある暮らし」がこれからも続いていくように、楽しみながら活動し続けていきたいと思います。

大川 佳奈子
今回のイベントを通して、改めて10年を振り返ることができました。
活動を始めてから10年の間で、写真の撮り方や、写真を撮る時の思いなど、どう変わったのか、自分と向き合うこともできました。
展示の準備のためメンバーで集まった時には、写真を選びながら、一枚一枚に込められているその瞬間の思いを懐かしんだり、過去の写真展や暮らすような旅を体験してもらうツアーをしたことのエピソードで話が弾んだり。同窓会みたいでした!笑
そして、会場には、以前、小豆島カメラのツアーに参加してくださった方や、他の地域で活躍しているローカルフォトの方なども来てくださり、小豆島で発信しながら、全国各地に繋がりができて、とても嬉しいです。今回「いこまち宣伝部」の方々にもたくさん刺激をもらったので、もっと頑張ります!

最後に

今回のイベントには、私たちと以前にご縁があった方や、お世話になっている企業の方、他地域でローカルフォトの活動をされている方々も来られていて、お話することができました。
共通の話題で話が弾み、楽しい時間を過ごすことができました。
 
また、OM SYSTEMの方々や、小豆島に写真ツアーでお越しいただいた神島先生、そしてメンバーの兄弟・姉妹も会いに来てくれたりし、人のあたたかさを存分に感じられた2日間でした。

撮影:田中博

最後に、今回、このイベントを企画して下さったOM SYSTEM PLAZAのみなさん、私たち小豆島カメラを結成して下さった写真家MOTOKOさん、トークショーにご出演頂いた、いこまち宣伝部の村田さん、中村さん、会場にお越し下さった皆さん、本当にありがとうございました。
皆さんの支えがあり、私たち小豆島カメラは10年続けてこれました。
この先も10年、20年、写真を発信し続け、地域と共に成長していきたいと思います。

撮影:田中博

文:小豆島カメラ 古川 絵里子、牧浦 知子、三村 ひかり、大川 佳奈子
写真:田中博、小豆島カメラ

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