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「暮らしの中で見つけるスペシャルな瞬間を撮り続けたい」 - 三村 ひかり

【わたしのまちとカメラ Vol.21 小豆島カメラ#008】

みなさんこんにちは。(小豆島カメラ)の大川です。
メンバー同士がお互いにインタビューし、紹介してきた連載「わたしのまちのカメラ」、最後の7人目の紹介となります。
小豆島カメラ結成から約10年ですが、この連載を通して、メンバーの思いや魅力など、初めて知ることが多く、面白いなぁと思いました。
 
今回は、小豆島に2012年に家族で移住し、HOMEMAKERS(ホームメイカーズ)として農業&カフェを営む、三村ひかりさんを紹介します。
ひかりさんは、いつも笑顔で思いっきり笑っている印象があります。
時にはアドバイスをくれたり、背中を押してくれたり、私たちをを引っ張ってくれるとっても頼れる存在です。

撮影:大川 佳奈子

三村 ひかり
1979年愛知県生まれ。名古屋大学および同大学大学院で建築学を専攻。地図制作会社を経てIT企業勤務。 2012年に家族で小豆島に移住後、夫とともにオーガニック農園『HOMEMAKERS』を立ち上げ、野菜の栽培と週1日カフェを開く。マガジンハウスのウェブマガジン「コロカル」にて「小豆島日記」を連載中。


趣味で写真を撮り続けて今につながる

初めての一眼レフを購入したのは、大学時代。
大学、大学院で建築学を学んでいて、模型を作って、プレゼンの為の写真を撮っていたそう。
「子供が産まれたのがきっかけで、もっとちゃんと写真を撮りたいと思って写真の本を買って自分で勉強した。絞りってなんだろうとか、明るさってなんだろうとか、ほんと基礎的なことだけどね。やっぱり綺麗に撮れたら嬉しいじゃん」
そうしているうちに、友人からスナップ写真を頼まれたりし、趣味として写真を撮ることを楽しんでいました。
「その頃から、いつか写真に関わる仕事をしたいなーと思ってた。どんな仕事があるかはわからなかったけど、ただ漠然と。」
1日1枚写真を投稿したり、自身のブログで300日UPしようと目標たてて、投稿し続けたこともあったそう。
「わたしマメなところもあって〜(笑)」
続けられるのがほんとすごい!
それが結果として、写真家MOTOKOさんを通じて、今の小豆島カメラの結成にも繋がったようです。
「MOTOKOさんは、色々なきっかけ、チャンスをくれた人。師匠だね!」
笑いながらも、尊敬はもちろん、かけがえのない存在であると話してくれました。

登り始めた朝陽に照らされて、キラキラと光る稲穂についた朝露。
(三村さんの投稿より)

明日から春休み! いつもの通学路をルンルンで登校。
(三村さんの投稿より)

毎年9月末頃に一斉に咲く彼岸花
(三村さんの投稿より)

毎日のスペシャルなことを留めておきたい

ひかりさんにとって、写真とは「記憶を蘇らせるもの」。
「毎日、嬉しいことやスペシャルなことがあっても、ただただ流れていっちゃう。あ〜、この日こんなことあったんだなと、スペシャルなこと留めておきたい。写真を見ると、その時の自分の気持ちや感情が蘇るんだよねー。」
日々の暮らしを大切にしているひかりさんの思いが伝わってきます。
 
また、写真とは「伝える手段」とも。
農業は、ご主人が主に。ひかりさんは、自分に何ができるかと考えた時、伝えること、発信することだなと。言葉だけより、1枚の写真があれば伝わりやすい。
「結果として、今自分がやっている事も、写真に関わる仕事。夢の形の一つで、やりたかった事が実現できて嬉しい。」
ホームメイカーズのホームページは、シンプルに写真がきれいで、美味しい食べ方も一言添えてあり、写真で見る野菜の鮮やかさとその一言で、美味しさがイメージでき、食べたくなります。
種植えから収穫、出荷まで全てこなしているからこそ、大切に育てた野菜への愛情も伝わってきます。

春にむけての畑仕事
(三村さんの投稿より)

秋の畑仕事
(三村さんの投稿より)

友人のオリーブ畑で収穫を手伝って、みんなでお昼ごはん
(三村さんの投稿より)

夏の色。 鮮やかで見てるだけで元気になる。 暑さを乗り切るための色。
(三村さんの投稿より)
春のおいしいもの、サワラのタタキ!
(三村さんの投稿より)

日々の暮らしそのものを楽しむ

私から見るひかりさんは、毎日休む暇なく忙しい日々を過ごしているけれど、いつも生き生きしている。
大変なことも多いようですが、「なんだかんだ言って楽しいんだよねー」と笑いながら言います。
そんなひかりさんと話しをしているうちに、自分の悩みがちっぽけなことに感じてくる。
考え方一つで、ただただ疲れるだけの作業も楽しみに変える事ができる。
良い特技だなぁと思います。
ひかりさんが10年前から綴っているマガジンハウスのウェブマガジン「コロカル」の記事にも、その思いが書かれています。
「薪を割ることも、庭の草むしりをすることも、少しだけ意識を変えて
好きでやっていると思えれば、それが趣味になり余暇になり、楽しむことができる。『やりたい』じゃなくて『やらなきゃいけない』の思考になってしまっていたけれど、単なる仕事じゃなくて、楽しめるように意識を変えていければいいな。そもそも今の生き方は、自分たちが選んでしていることだし。」

 
雑誌などの取材も多い素敵な暮らしで、憧れますが、かといって完璧主義ではなく、手を抜くところは抜く。
また、自分の価値観を押し付けず、人それぞれの価値観を楽しみ、尊重したり、時には羨ましく思ったり。
それがまた、みんなに親しまれるポイントなのかと、インタビューを通して改めて思いました。
ひかりさんがよく口にする言葉は「それいいじゃん、おもしろそう!」
褒められたような、認められたような、なんか嬉しい一言です。
 
持ち前の明るいキャラクターで、雰囲気を和やかにし、ひかりさんの周りでは、いつの間にか初対面の人同士が自然に溶け込んでる光景もよく目にします。
人と人を繋ぐ不思議な力があり、まさに、小豆島カメラのコンセプト「見たい」「食べたい」「会いたい」がぴったり。
 
最近、新しいカメラOM SYSTEM OM-1を購入し、今まで使用していたカメラとの違い、特に、室内で撮る写真のノイズのなさに驚いているようです。
「ざわざわしていたのがパッとクリアになって、本当に綺麗!違いがわかる!」と、カメラのセールストークのように魅力を語ってました。
 
最近は、暮らしに焦点を当て、毎日自身のSNSに写真を投稿し始めました。
「せっかく新しいカメラを購入したし、もっと写真を撮りたい!やっぱり私がいちばん撮りたいのは家族とそれをとりまく日々の暮らしかな。」
好奇心旺盛で、気になったことはとりあえず自分でチャレンジし、日々新しい発見を楽しんでいるひかりさんですが、まだまだ追求心は続きます。

暑い日に、冷たいジェラート
(三村さんの投稿より)

瀬戸内海を眺めながらオリーブ畑を歩く
(三村さんの投稿より)

梅干し仕込み
(三村さんの投稿より)
夕暮れの瀬戸内海。 ほんとうに穏やかな時間。 そこにいるだけで、心がふっとゆるみます。
(三村さんの投稿より)

三村ひかりさんが使っているカメラ・レンズ
Camera:
OM SYSTEM OM-1
Lens:
M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO
M.ZUIKO DIGITAL 25mm F1.8

文:大川 佳奈子
写真:三村 ひかり、大川 佳奈子

今回の取材で使ったカメラ・レンズ
Camera:
OLYMPUS OM-D E-M1 Mark Ⅲ
Lens:
M.ZUIKO DIGITAL ED 25mm F1.2 PRO

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