解説!鳥の鳴き声図鑑#008 ~冬は猛禽類がいっぱい!~
皆様こんにちは。YouTubeチャンネル「解説!鳥の鳴き声図鑑」のみきと申します。1月は後半に入り、冬鳥シーズンも残すところ1ヶ月少々となりましたね。
さて今回は、農耕地でよく見る猛禽類をご紹介。冬になると猛禽類は北方から南方へ、山地から平地へと移動してくる種も多く、身近な場所で観察するチャンスです。それではユニークな見た目や行動を、1種ずつ見ていきましょう!
定番と言えば…【トビ】
まずは、トビです。最も身近な猛禽類で、「ピ~ヒョロロロ」というのびやかな鳴き声<【解説】鳥の鳴き声9種(猛禽類)0:14~>とともに大空を旋回する様子を、一度は見たことがあるのではないでしょうか。
トビは観察する機会が多いため、他の猛禽類と見分けられるようにしておきたいところ。全身茶色いのも特徴ですが、最大の違いは尾羽の形。他の猛禽類の多くは扇形であるのに対し、トビは三味線のバチのような三角形なので、飛んでいる時でも見分けることができます。
ずんぐりむっくりで可愛らしい【ノスリ】
続いては、ノスリ。ずんぐりむっくりとしたフォルムで、クリーム色の体に茶色い腹巻模様が特徴です。
ノスリは電柱や木など高い場所に止まって、地上の虫やヘビ等を狙っていることが多いですね。<ジョウビタキ登場!冬の里山は鳥がいっぱい♪【野鳥撮影vlog】(3:09~)>一定の狩場があり、毎度同じ電柱で見ることもしばしば。よく止まる場所には糞尿の跡がついているので、ぜひチェックしてみてください。
上空のハンター!【チョウゲンボウ】
続いては、チョウゲンボウ。ハヤブサの仲間です。ハトほどの小ささで一見見逃してしまいそうですが、ハトよりは明らかに頭が大きいので、遠目からでもシルエットで気付くことができます。また雌雄で色が異なり、オスは灰色頭に赤茶色の背中、メスは全体的に茶色いまだら模様です。
チョウゲンボウも、電柱や電線など高い場所に止まっていることが多いんですが…しばらく観察を続けていると、なんとホバリング(停空飛行)を始めました!<冬の農耕地は鳥がいっぱい♪【野鳥撮影vlog】(3:41~)>
上空で羽ばたいて、地上の獲物を狙います。ハイスピード撮影で見てみると…頭の位置が微動だにしていないのがよく分かりますね!この後も狩りをしては近くの電柱に戻り、再度ホバリングをする…というのを30分ほど繰り返し、虫やハクセキレイを捕まえて食べていました。このように耕した直後の田畑では虫を求めて小鳥が集まり、それらを求めて猛禽類がやって来ることもあります。
お魚大好き!【ミサゴ】
最後は、ミサゴです。真っ白なお腹が美しく目立つので、飛んでいる時も見分けやすいです。ミサゴはお魚が大好きで、ほぼ完全な魚食性。海辺だけでなく、山中のダム湖で見ることもありますね。
ホバリングの後水中にダイブし自分の体ほどの大きな魚を捕え、鷲掴みにしながら飛び去って行く姿を時折見かけます。そのまま電柱などでしばらく食事していることもあるため、じっくりと観察がしやすいです。トビほどの大きさで目視でも存在に気付きやすいですが、「キョッキョッ…」という控えめな可愛らしい声で鳴くこともあるため<猛禽天国!冬の農耕地は鳥がいっぱい♪【野鳥撮影vlog】(2:46~)>、音にも注意したいですね。
さて今回の撮影では、OM1のハイスピードムービー撮影が大活躍でした。FHD(1920×1080)の100~240コマ/秒で撮影し、23.98~59.94コマ/秒で再生するムービーとして記録。そのため猛禽類の飛翔のような素早い動きも、滑らかなスローでじっくりと観察することができ、とても躍動感のある映像となりました。普段は止まっている鳥を撮影することが多いですが、この機能でもっと他の鳥の飛翔や動きも撮ってみたくなりましたね。
文・写真・動画:解説!鳥の鳴き声図鑑 みき
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