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小松 由佳 写真展 「 あなたは ここにいた 〜燃やされた故郷、パルミラ〜 」

シリア中部のオアシス都市パルミラ。古代から東西を結ぶ交易の要衝として繁栄し、郊外には豊かな緑をたたえたナツメヤシの木々が涼しい木陰をつくる。その美しさは「砂漠の薔薇」と謳われてきた。しかし2011年以降、シリアは内戦状態に突入。四方を砂漠に囲まれたパルミラは、2015年にイスラム過激派組織ISに占領され、政府軍による激しい空爆にさらされた。市街地の8割近くが、このとき破壊された。

パルミラは私の夫の故郷でもある。この12年、私はトルコ南部で避難生活を送るパルミラ出身者のコミュニティを訪れ、多くのシリア難民を取材している。シリア情勢は今も不安定で、彼らが故郷へ帰還する見通しは立たない。こうしたなかで人々は、貧困や差別、失業、先の見えない不安などに直面しながらも、異郷に根付こうとする努力を続けている。こうした彼らの心の根幹にあるのは、パルミラという自らのルーツあり、そこで過ごした幸福な日々の記憶だ。

そのパルミラを、彼らは何故、離れざるをえなかったのか。
そこは今、どうなっているのか。
難民が生まれた原点の地に立つため、私はパルミラに向かった。


■期間

2024年6月13日(木)~ 6月24日(月)10:00 〜 18:00 最終日 15:00 まで 
入場無料 ※休館日6月18日(火)・19日(水)

■ギャラリートーク【終了しました】

(予約不要・聴講無料)
6月15日(土)14:00〜15:00【終了しました】
6月22日(土)14:00〜15:00【終了しました】

■作家プロフィール

小松由佳 -こまつ ゆか-
 
1982年秋田県生まれ。ドキュメンタリーフォトグラファー。登山に魅せられ、国内外の山を登る。2006年、世界第二の高峰K2(8611m /パキスタン)に日本人女性として初めて登頂など。次第に風土に生きる人間の暮らしに惹かれ、草原や沙漠を旅しながらフォトグラファーを志す。
 
2012年からシリア難民の取材を始め、現在、トルコ南部のシリア難民コミュニティを継続して取材。新型コロナの流行、物価の上昇や難民排斥運動などで変化していくシリア難民の姿を、淡々とした日常風景から捉えることを試みている。2022年は11年ぶりに夫の故郷であるシリア中部パルミラを取材した。
 
著書に『人間の土地へ』(集英社インターナショナル/2021年9月)。第8回山本美香記念国際ジャーナリスト賞受賞。公益社団法人 日本写真家協会会員。
 
▼写真展
2015年 「国境の街に生きる 〜あの山を越えた故郷へ〜 」
2017年 「ヨルダン子連れパニック取材行 ~シリア難民に助けられた一カ月 ~」
2019年 「シリア難民の肖像 〜Borderless people〜」(リコーイメージングスクエア東京)
2021年 「シリア難民 母と子の肖像」(富士フォトギャラリー銀座)
 
 

■会場

OM SYSTEM GALLERY(旧 オリンパスギャラリー東京)

●営業時間
10:00~18:00
火曜・水曜定休、GW・夏季・年末年始の長期休業

●所在地
〒160-0023
東京都新宿区西新宿 1-24-1 エステック情報ビル B1F
電話番号:03-5909-0190

●アクセス
新宿駅西口から徒歩5分
新宿西口地下ロータリー左側の地下道を都庁方面に進む。地下道上部に「エステック情報ビル」の表示あり。

都営地下鉄大江戸線都庁前駅から徒歩4分
B1出口から地下道を新宿駅方面に進む。地下道上部に「エステック情報ビル」の表示あり。

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