見出し画像

解説!鳥の鳴き声図鑑#005 ~秋の河川敷は鳥がいっぱい~

皆様こんにちは。YouTubeチャンネル「解説!鳥の鳴き声図鑑」のみきと申します。
 10月に入り、ずいぶん涼しくなってきましたね。季節の移り変わりとともに、見られる野鳥の種類はもちろん、行動も変化しているようです。
 今回は河川敷で出会った小鳥たちを、秋ならではの行動とともにご紹介します♪



秋を告げるモズ

10月3日、午後4時頃のこと。「キィキィキィ…!」と金切り声のような高い声で鳴いているのは…モズです!<モズの鳴き声3種類(0:02~)

モズの鳴き声3種類

YouTubeチャネル:解説!鳥の鳴き声図鑑

この鳴き方は「高鳴き」と言って、高い木の天辺や電線などあえて目立つ場所で鳴き、縄張りを主張します。モズは春~夏は山地で繁殖し、秋になるとカエルや小鳥、虫などの餌を求めて平地に降り、越冬します。越冬地での狩場(餌場)をいち早く確保する必要があるため、秋は必死に鳴いてアピールしているというわけです。早い地域では8月末頃から、縄張りが落ち着く冬前頃まで聞くことができます。また「モズの高鳴き75日」ということわざもあって、モズが高鳴きをし始めてから75日後に霜が降るとして、農業の目安にも使われてきたそうですよ。暦だけでなく、鳥の行動でも季節の変化を感じることができますね。
さてモズは、他にも色々な鳴き方をします。「ギチギチギチ…!」というまるでスタンガンのような連続音で侵入者に警戒したり<モズの鳴き声3種類(1:31~)>、「ヂュン!ヂュン!」というスズメの声を強めにしたような鳴き方をしたりします<モズの鳴き声3種類(2:03~)>。全長20cmとスズメよりも一回り大きく、長い尾羽を八の字にようにクルクル回して鳴いていることが多いので、遠くからでも見つけやすいですね。
また、雌雄でもちょっとした違いがあります。アイマスクのような目の線(過眼線)の色が濃く翼に白い斑点があるのがオス、過眼線含め全体的に色味が淡いのがメスです。

モズ オス(左)・メス(右)

こんなに可愛らしい見た目なのに、自分より大きな鳥に襲い掛かったり、鳴き声もワイルドだったり…私はモズのこのギャップがお気に入りです(笑)。

群れでお食事!カワラヒワ

さて続いて同日、ヒマワリ畑にもやってきました。何やら花の上で群れているのは…カワラヒワです!<カワラヒワの鳴き声(1:03~)

カワラヒワの鳴き声

YouTubeチャネル:解説!鳥の鳴き声図鑑

太いクチバシを器用に使い、ヒマワリの種をむしって食べています。一見スズメにも似ていますが、翼の黄色と、エビフライのような形の尾羽が特徴的。
また先ほどの単独で縄張りを作るモズとは異なり、カワラヒワは秋~冬にかけては数十羽、時には百羽以上の群れで生活します。電線に大群でずらーっと並んでいたり、畑など開けた場所の地面に降りてきて、種子などを食べたりする姿も見られます。<カワラヒワの鳴き声(1:43~)>このように繁殖期を過ぎると群れで行動する種類も多く、効率的に餌を探せる、猛禽類など天敵にいち早く気付けるなどのメリットがあるようですね。
その後カワラヒワ以外にも、スズメやキジバトも種を食べにやってきました。<秋の河川敷は鳥がいっぱい♪野鳥撮影vlog(6:16~)

モズ登場!秋の河川敷は鳥がいっぱい♪

YouTubeチャネル:解説!鳥の鳴き声図鑑

野鳥たちにとってヒマワリ畑は、まるで食べ放題レストラン。このヒマワリ畑にはノビタキやエゾビタキもやってきたことがあるので、今年も引き続き観察していきたいと思います。

 さて、今回のように群れを動画撮影する際は、ピントが手前の鳥にいったり奥の鳥にいったりと、動いてしまう場合もあります。そんなときはAFターゲットの位置や範囲を手動で調整することで、狙った場所を的確に合わせ続けてくれるのでとても便利でした。

文・写真・動画:解説!鳥の鳴き声図鑑 みき

今回の撮影で使ったカメラ・レンズ・ICレコーダー
Camera:
OM SYSTEM OM-1
Lens:
M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS
M.ZUIKO DIGITAL 2x Teleconverter MC-20
ICレコーダー:
OM SYSTEM リニアPCMレコーダー LS-P5
ショックマウント SM2
コネクティングコード KA335
ウインドジャマー WJ2

■解説!鳥の鳴き声図鑑 みき さんLS-P5基本設定
・録音レベル:マニュアル
・リミッター:OFF
・録音モード:96kHz/24bit
・ローカットフィルター:OFF
・ズームマイク:+20

■関連記事


最後まで読んでいただき、ありがとうございます! 「OM SYSTEM note」では、「人生を彩る最高の映像体験ストーリー」綴っていきます。 「OM SYSTEM note」のフォローをお願いします。