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山の珈琲時間

【わたしのまちとカメラ Vol.030 小豆島カメラ#013 】

みなさん、こんにちは。「小豆島カメラがおすすめする、見たい、食べたい、会いたい小豆島」4回目は、小豆島カメラの大川が、山で楽しむ珈琲時間の魅力をお伝えします。


山で珈琲を飲むようになったきっかけ

前々から珈琲は好きで、東京に住んでいた頃は、毎朝、カフェに立ち寄るのが日課でした。
 
今でこそ、小豆島には、美味しい珈琲を飲めるカフェが多く、小規模のわりに激選区となっていますが、住み始めた当時は、お店があまりなく、休日は、美味しい珈琲を求めて高松まで渡っていました。
 
そんな日常の中、夕暮れの浜辺で、珈琲を飲む時間は特別なものでした。
波の音とともに、珈琲を淹れるポタポタという音。
夕日に照らされて黄金色の珈琲。
キラキラと光る海と、赤く染まっていく空。
潮風も心地よく、すっかり虜になりました。
 
徐々にハードルを上げて、山や、ちょっとスリリングな崖の上にも珈琲セットを持って行くようになり、情景と共に、珈琲時間を楽しんでいます。

小豆島の山

島といえば海のイメージがありますが、小豆島は山もたくさんあります。
登山となると、しっかり登山道具を揃えて…などハードルが高そうですが、小豆島は、往復1時間程度で登れる、標高200〜400メートルほどの低山も多いので、ハイキング感覚で気軽に楽しめます。
周囲が海に囲まれる島ならではの地理から、標高が低くても、壮大なスケールのパノラマを楽しむことができます。
 
低山とはいえ、山は山です。
長袖や、歩きやすい靴など、ある程度の準備と心構えは必要です。
小豆島は、マイナーな山が多く、登山者も少ないため、草が生い茂っていたり、地面がボコボコになっていたり、木が倒れていたりと、きちんと整備されていない登山道も多いです。
また、初級者向けと言われる山でも、斜面が急な箇所が突如現れたり、大きな岩をよじ登ったりもします。
自然の山なので、イノシシに出会う可能性もなくありません。
狩猟のため、立ち入りができない時期もありますので、事前に下調べも必要です。
初めての方は、山歩きのガイドさんや、登山に慣れている方と一緒に登ることをお勧めします。
 
登山しやすい季節は、やはり春と秋。夏は暑すぎるし、冬は寒く、山の上は雪が降ることも。
春は、花が咲いて、新緑も綺麗です。
個人的に初秋が好きです。
ポカポカ陽気に、気持ち良いそよ風。また、空気が澄んでいるので遠くまでくっきり見えます。

登山スタート

今回紹介する「飯神山」は、三都半島にある標高約237mほどの低山で、往復1時間半ほどで登れる山です。
いくつかルートはありますが、今回は池田港から三都半島方面に入り、道の駅ふるさと村を越えて、二面からのルートにしました。池田港から車で約15分程です。
誓願寺の看板横の小道に入り、初めの分岐点は右。
そのまま山道を進み、最後の分岐点を左に曲がると、「飯神山」という看板が見えます。
ちなみに、分岐点を右折すると、長崎のしし垣があります。

登山口に入ると、久しぶりの登山者なのか、序盤からなかなかの鬱然とした様子。

背丈ほどの草をかき分け、拾った枝で蜘蛛の巣を裂きながら進みます。
髪の毛にふわーっと蜘蛛の巣が付いても、ひゃーひゃー言いません。

分岐点は少ないため、道はわかりやすいです。
 
木に括りつけられたリボンを目印に、森の中を歩いていきます。
 
なんか違和感がと思ったら、帽子に大きな虫が!カマキリと思ったけどナナフシらしい。

ふと振り返ると、木々の隙間から海が見えてきました。

そして、第一展望スポットに到着。
岩の上に登ると、180度にわたり展開する、瀬戸内海のパノラマビュー。
森の中から海に飛び込んだような爽快感!
標高が低いため、海が近く見え、尚、スケールが大きく感じられます。

海からの潮風がとても気持ちよく、ずっと座って眺めていたいところでしたが、頂上に向けて再出発。

「おーい」と遠くから声が聞こえ、見上げると、先に第二展望スポットに到達した友人が。

ここからの景色も最高です。
穏やかな内海湾。
奥には洞雲山に碁石山そして左の方には千羽ヶ嶽も見えています。

そして、さらに10分ほど進むと、頂上(第三展望スポット)に到達。
第一展望台より少し標高が高く、より開放感があります。
眼下には、二十四の瞳映画村がある田ノ浦半島。
輝く海の向こうには、男木島や女木島などの島々や、五剣山や屋島がうっすらと見えていました。
行き交う船は模型のように小さく見え、船跡の白い線が、まるでキャンバスに描かれていくよう。

山の上の至福時間

山の上でお昼を食べることも楽しみの一つです
おにぎりやサンドイッチ、カップ麺を持って行ったり、お気に入りのお店でテイクアウトしたり。
 
さて、いよいよ珈琲タイムです。
まずは、各自持参した道具を出します。
山は、小豆島カメラメンバーの古川と登ることが多いため、なんとなく分担できていて、2人揃って、道具が揃う感じ。
 
ガリガリと豆を挽く音。
「今日はどこの豆?」日常的に島で珈琲豆を買うことが多いので、決まって出るフレーズです。
今回持参した豆は、小豆島カメラメンバーの三村が営む農業&カフェ「HOMEMAKERS ファーム&カフェ」のオリジナルブレンド。
 
珈琲を淹れる場所探しも重要。
できるだけ平らな場所を見つけて、ドリッパーなどをセット。
 
珈琲を淹れ始めたら、時が止まったように、言葉も交わさず、コーヒーを淹れる音に耳を傾けます。

淹れ終わったら、乾杯の写真を撮ったりするので、飲む頃にはもう冷めていることも。
それでも、不思議と美味しく感じるのです!

そして、スピーカーも必須アイテムの一つ。
岩の上は音が響いて、エコーが気持ち良いのです。
日頃から、景色の邪魔にならないような心地よい音楽を見つけては、プレイリスト「山珈琲」に保存し、山で聴くことを想像してわくわくしています。

OM SYSTEM (OLYMPUS) のカメラは山登りにおすすめ

山に登る時は、常にカメラをぶら下げてます。
岩をよじ登る時は、面倒でも一度リュックにしまったりしては、また出して。
撮りたいと思った瞬間を逃したくないので、足元に注意して歩きながらも、シャッターチャンスに敏感です。
私が愛用しているカメラ「OLYMPUS OM-D E-M1 Mark Ⅲ」は、軽量でコンパクトなので、ずっとぶら下げていても疲れにくく、荷物の負担が少ないので、日常的にも、いつも持ち歩いています。
また、防滴、防塵の性能も、山歩きやアウトドアには特におすすめのポイントです。
レンズは、コンパクトな単焦点の25mm(35mm判換算50mm)と17mm(35mm判換算34mm)を途中途中で付け替えてます。
同じ景色でも、17mmと25mmでは、見え方が全然違うし、伝わり方も変わってくるので、同じ構図をレンズを変えて撮ることが多いです。
山の下りは登りより楽な感じがしますが、飯神山は、わりと斜面が急で滑りやすいので、ひやひやの連続です。
カメラをリュックにしまい、ぎゅっと足に力を入れて慎重に歩きます。
 
通常、1時間半程で往復できる距離ですが、
私たちは、何と言っても写真を撮ることが趣味。
写真を撮りたくて山に登ると言っても過言ではありません。
 
数歩進んでは写真を撮り、各展望スポットでゆっくり時間を過ごし、気付いたら、4時間近く経過していました。
ちなみに、登って下るまで、一度も登山者に出会いませんでした。
 
飯神山は、たくさんのミツバツツジが自生しているので、春はピンクや白い花が咲き、春の登山もオススメです。
鳥のさえずりや、風に揺れる木の音。おいしい空気。
時々、ガサっという音にびくっとしたり、足が滑ってひやっとしたり。
木や岩に触れて、自然のパワーを感じたり。
自然を五感で楽しめるのも、山歩きの醍醐味です。
ちょっとした冒険が、日々の暮らしをより充実させてくれます。
 
文・写真:大川 佳奈子

今回の取材で使ったカメラ・レンズ
Camera:
OLYMPUS OM-D E-M1 Mark Ⅲ
OLYMPUS PEN-F
Lens:
M.ZUIKO DIGITAL ED 25mm F1.2 PRO
M.ZUIKO DIGITAL ED 12mm F2.0
M.ZUIKO DIGITAL 17mm F1.8

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