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秦 達夫 写真展 風光の峰 雲上の渓 黒部源流の山々

大腿筋が痙攣し「なんで、登っているんだろう?」転ぶように座り込んで登ってきた道を振り返る。嘆きと後悔が心を支配していく。しかし、山よりも大きな好奇心と石ころよりも小さいプライドが下山を許さず、また登り始める。すれ違う登山者は僕の背の85リットルのザックに更に括り付けられた荷物を見て「何が入っているの?」と話し掛けてくる。力みで震える声で「夢が沢山」とだけ告げる。
今回の舞台、北アルプス黒部山域は鷲羽岳を筆頭に3000mクラスの山々が連なり光溢れる峰峰だ。源流部はフライフィッシャーマンの聖地である。実は黒部との出逢いはフライフィッシング大好き青年の「見せたい風景があるんだ」から始まり人の輪によって紡ぐ事ができている。彼は黒部の話になると少年のように目を輝かせた。黒部は訪れた人を虜にしてしまう不思議な力がある。僕の場合は取り憑かれたのかもしれないが。岩魚釣りから始まった山行撮影だから水中の岩魚も撮影したくドライスーツや水中ハウジングも担ぎ上げた。小屋に押し掛け居候し皿洗いと撮影を繰り返す。そんな僕を受け入れてくれた山の仲間に感謝である。山域によってはテントも必要でザックの膨らみと共に嘆きと後悔が倍増する。それとは反比例する好奇心と恋心。下心と言うなかれ複雑な思いが交差した作品群である。そんな僕の笑い話を聞いて欲しいと思うし、山に興味を持つ切掛けの写真展になってくれたら嬉しく思う。

作品点数 約40点予定



■期間

2023年6月29日(木)~7月10日(月)10:00 〜 18:00 最終日 15:00 まで
※休館日7月4日(火)5日(水)  入場無料

■写真展案内


■イベント


◇7月1日(土)14:00-15:00 15:00-16:00 ※時間変更いたしました。
   第13回Focus展 トークショー
 「12-200mmが可能にした写真の世界」
  語り 新村尚子 聞き手 写真家 秦達夫


◇7月2日(日)14:00-15:30 スペシャルトークショー 
 「なぜ山を撮るのか」
  山岳雑誌「山と溪谷」の編集長である五十嵐雅人氏をお迎えし、
  3人の写真家 伊藤 哲哉氏、竹下 光士、秦 達夫のスペシャルトークを
  お送りします。

※同期間中、当Galleryに加え伊藤氏の写真展、竹内氏の写真展と都内合計3箇所で開催されています。詳細はコチラをご覧ください。
伊藤 哲哉 写真展「夏山讃歌〜南アルプスの歌声〜」CO-CO PHOTO SALON
竹下 光士 写真展「聳えると崩れるは表裏一体」ケンコー・トキナーギャラリー


◇7月8日(土)14:00-15:30 スペシャルトークショー
 「山の魅力と山の行動学」 
 全日本山岳写真協会 会員の宮本 宏明 氏と同会員大野 崇 氏を迎え、
 山のお話しをします

◇7月9日(日)14:00-15:00 「風光の峰 雲上の渓」作品解説
 撮影の裏話や苦労話を中心に黑部源流の山々の魅力を語ります。

上記以外の日は毎日14時から約30分のギャラリートークを開催します。

■作家プロフィール

秦 達夫 / Tatsuo Hata

長野県飯田市遠山郷(1970/4/20 生)。自動車販売会社・バイクショップに勤務。後に家業を継ぐために写真の勉強を始め自分に可能性を感じ写真家を志す。写真家竹内敏信氏の助手を経て独立。故郷の湯立神楽「霜月祭」を取材した『あらびるでな』で第八回藤本四八写真賞受賞。同タイトルの写真集を信濃毎日新聞社から出版。写真集『山岳島_屋久島』『RainyDays 屋久島』『Traces of Yakushima』エッセイ『雨のち雨ところによっても雨_屋久島物語』他多数。小説家・新田次郎氏『孤高の人』の加藤文太郎に共感し、『アラスカ物語』のフランク安田を尊敬している。
日本写真家協会会員・日本写真協会会員・日本風景写真家協会会員・Foxfire フィールドスタッフ・日本写真芸術専門学講師
Intel® Blue Carpet Projectに参加
https://aboutme.style/photohata

■会場

OM SYSTEM GALLERY(旧 オリンパスギャラリー東京)

●営業時間
10:00~18:00
火曜・水曜定休、GW・夏季・年末年始の長期休業

●所在地
〒160-0023
東京都新宿区西新宿 1-24-1 エステック情報ビル B1F
電話番号:03-5909-0190

●アクセス
新宿駅西口から徒歩5分
新宿西口地下ロータリー左側の地下道を都庁方面に進む。地下道上部に「エステック情報ビル」の表示あり。

都営地下鉄大江戸線都庁前駅から徒歩4分
B1出口から地下道を新宿駅方面に進む。地下道上部に「エステック情報ビル」の表示あり。

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