石原 正道 写真展 「叢へ」
草は野にあるままが一番美しいと思います。
瑞々しくしなやかに、奔放で逞しく、凛として繊細で生命力に溢れる姿は、多くの絵師や画家の心を捉えてきました。
足元に広がる叢は地上の小宇宙、特に草立つ頃は星の散らばる銀河のようです。
初夏から夏の盛り、そして秋、叢に誘われて草色に染りながら、ささやき合う草の姿や香り匂いまで作品に留めたいと、叶わぬ夢を抱きながら15年以上が過ぎてしまいました。
まだまだ叢の奥、そして向こうに何があるのか、草との対話が続きます。
作品は越前和紙の人間国宝